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司馬遼太郎「燃えよ剣」=男の一生というものは美しさを作るためのものだ。= [映画・TV・本]

 
No.4024(So-net 1736+ Diary 2288) 2015年Blog Web Diary



写真一週間まとめ= オリンピック多いに盛り上がる =:IDEA's 2016-08-14

読み始めたのが8月の中ごろ

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やっと2週間で昨日「燃えよ剣」が読み終わりました。
あまり本を読まない僕としては、この夏の良い思い出になりました。



佐藤彦五郎新選組資料館日記『福子だより』 片岡愛之助さんが旧佐藤彦五郎邸へ

この本を知ったのは産経新聞の「司馬作品を歩く〜夏〜燃えよ剣」と題し
歌舞伎役者の片岡愛之助さんが紹介されたからです。

僕はさっそく本を取り寄せて読み始めたのです。

燃えよ剣〈上〉 (新潮文庫) 司馬 遼太郎 本 Amazon.co.jp



司馬遼太郎「坂の上の雲」:IDEA's Gallery 2013-03-17


「竜馬がゆく」に見る武士道:IDEA's Gallery 2012-09-23

こうして司馬遼太郎は「坂の上の雲」「竜馬がゆく」と読んだのですが

特に「竜馬がゆく」で新撰組とはいかに非情な殺人集団で、幕末から
明治維新にかけて、日本の政治に無用な存在だったと思ってきたのです。

ところが少し見方を変えるだけで、スポットライトの当て方を変えただけで
これほどまでに違って見えるかと、改めて感じました。

土方歳三の純粋な生き方、男としてぶれない生き様。
これらが歴史の見方そのものを変えてゆくのです。

例えば


「いま、近藤のようにふらついてみろ。こんにちにいたるまで、新選組の組織を守るためと称して幾多の同士を斬ってきた。芹沢鴨、山南敬助、伊東甲子太郎……それらをなんのために斬ったかということになる。かれらまたおれの誅に伏するとき、男子としてりっぱに死んだ。そのおれがここでぐらついては、地下でやつらに合わせる顔があるか」
「男の一生というものは」
と、歳三はさらに言う。
「美しさを作るためのものだ、自分の。そう信じている」
「私も」
と沖田はあかるくいった。
「命のあるかぎり、土方さんに、ついてゆきます。
司馬遼太郎「燃えよ剣」(下) p98

紹介したいページはいくらでもある。
とにかく生き様がぶれない。

そこに行くと近藤勇のだらしないこと。
その一点だけでも、読む価値がある。

そして、土方歳三は無口な男だった。

そういう男は行動だけが唯一の心情を現す方法だったのだ。
こうして心を許す者だけに言葉を残したのだ。



土方歳三 - Wikipedia




男の一生というものは、美しさを作るためのものだ。




思えば…



水平に必要なのはまっすぐな背筋と強い脚
自分を見失わない男は独りでも生きていける


自分を見失わない男は独りでも生きていける:IDEA's Galley

男というのは、こうして生き方を、自分の生き方を
自分を律する言葉を携えて生きてゆくものなのだ。

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ところで、
この本で知ったこと。

1)坂本竜馬のなした薩長同盟がいかに日本の歴史上で大きな事だったか。

  これは言うまでもない事なのだが、それにしても日本の歴史は坂本竜馬が作った。
  そう言っても過言でないほどの出来事だったと知らされた。

2)会津藩、水戸藩がいかに素晴らしい藩であったか。

  今でこそ、福島県、茨城県は地方に埋没してる感があるが(ごめん。失礼)
  子弟の教育、政治の先進性(結果は幕府について凋落するが)などなど
  いままで知らなかったことを知った。

3)薩長がいかに財政的に恵まれ、それに引き替え幕府は困窮状態であったか。

  これも周知のことなのだが、薩長は貿易で潤いそれに引き替え幕府の財政は
  全く言っていいほど困窮をきわめ、これでは戦争にならないし、負けたわけだ。

4)幕軍は戊辰戦争のあと、「蝦夷共和国」(五稜郭が本陣)が成立したこと。

  これはこの本を読むまで知りませんでした。
  もちろん日本史で習ってるのだとは思いますが、新選組が北海道まで行ったのは覚えてても
  そこで新政府を樹立してるとは記憶に残っていませんでした。

5)宮古湾海戦というものがあったこと。

  これも始めて知りました。幕軍と官軍が宮古湾で戦うのです。

  と言っても土方歳三が率いる幕軍が官軍の軍艦に忍び寄って
  軍艦を奪取しようとして結果的に失敗する話です。

  コナちゃんにこのことを聞いたら

  「宮古湾海戦は意外と知ってる人多いかも。
  と言っても、45年ほど前の宮古にいた頃の話ですが。
  今はどうかといえば、年代別に聞いてみないとわかんないね。
  50代以上は確実に知ってます。」

それにしても、

この本を読まなければ新選組を、土方歳三を悪者としか認識しないで
終わっているところでした。

ぜひ時間があったら皆さんにも読んで欲しい本です。







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