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釣り日記 ドン・キホーテ [釣り]


No.3430(So-net 1142 + Web Diary 2288)

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釣りを始めたのと同時に読み始めた「ドン・キホーテ」

「ドン・キホーテ」は若い頃挫折したので興味がなかったのだが
たまたま産経新聞のコラムを流し読みしていたら

「キホーテこそが永遠を志向する魂を持った高貴なる糞袋なのだ。」

この記事で琴線に触れた。
くそ袋か!
僕は以前ジョージ秋山の「浮浪雲」で似たようなことを読んだ。
人はくそ袋なんだ!

そう思ったら無性に「ドン・キホーテ」を読みたくなって読み始めた。

ところが!
序文からまたつまずきそうになった。
面白くない。

そこから長い旅路が始まったのだ。
そしていま、やっと後編の終盤になったのだ。

すると、「ドン・キホーテ」の神髄にふれる章にやっとなった。

いつものように遍歴の騎士として旅する途中で出会った郷士に招かれ
その親子がドン・キホーテを検分するくだりだ。

「お父さん、あなたが連れてきたあの方、いったい何者なんでしょうかね?
名前も風貌も、またみずから遍歴の騎士と名乗っていることも、すべて僕と
母さんを当惑させるばかりですからね。」

「わしもどう答えてよいか分からないのだよ」
「ただわしに言えるのは、彼がこの世に二人といない狂人のような振る舞いを
しながら、一方でそうした行為を取り消し、帳消しにしてしまうような分別のある、
立派な言葉を吐くのを、わしは現実に目撃したということなんだ。だから、
お前から直接話しかけて、あの人の頭のほどを調べてみるがいい。」

こうして詩人の息子はドン・キホーテと対峙するのだが…

「世界中の医師と知恵のある公証人が寄ってたかっても、彼の狂気を読みとる
ことはできないでしょう。あの狂気は判断不能の草稿のようなものですから。
あの人は狂気のなかに素晴らしい正気の交錯する変わった狂人ですよ。」

そしてドン・キホーテの狂人ぶりを看破しようとする息子との会話は続く…

「わたしはあなたが何かへまを言ったり、したりするところを捕まえようと思って
いるんですが、それができないんですよ。あなたはまるで鰻のように、わたしの
手のあいだをすり抜けておしまいになるものですから。」

「どうも、おっしゃってることがよく分かりませんな」
「とくに、それがしがすり抜けるというのが何のことやら。」

こうして親子の家に数日滞在したドン・キホーテは下にもおかぬ歓待を受け
親子は結局のところ、ドン・キホーテの狂気に感嘆し見送ったのです。

-セルバンテス作/牛島信明訳より-

少し引用が長くなったのだが、僕はここでドン・キホーテと釣り師見習いを
重ね合わせざるを得ないのです。

釣れない釣り師見習いこそ、ドン・キホーテなのではないかと。
そこにいるのは魚なのかまぼろしなのか、分からないのに糸を垂れる。

いや、釣り師見習いはもちろん魚がいることが分かって糸を垂れるのだ。
しかし、詩人の息子が見たらそれはもしかして狂人の戯れなのではないか?

いやはや。釣れなくていいのだ。
釣り師見習いには「ドン・キホーテ」は座右の書なのかも知れない。

ドン・イデア・デ・キホーテ・ジョナンジーマ


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コメント 4

ごんた

なんか文章が開高健みたいになってきたね(ほめすぎ?)
by ごんた (2014-10-14 05:48) 

いであ

あはは、ごんたさん褒めすぎ!
僕はたんなる酔っぱらいっです~(笑)
by いであ (2014-10-14 07:08) 

song4u

いやあ、そうですか。
ぼくはちょっと違うような気もするんですが、それもこれも、
まだ修業が足りないからに違いありません。
もっと修業したいと思います!^^;
by song4u (2014-10-14 17:39) 

いであ

song4uさん!
誰しも、今に満足してる者に幸はない。
不毛の荒野に自ら鞭打ってうち出でる者にしか幸はない。
いざゆかん!
ドン・イデア・デ・キホーテ・ジョナンジーマ
by いであ (2014-10-14 18:01) 

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